COLUMN

福田穣コラム『Life is a challenge!!』なぜ、プロの道へチャレンジしたのか……その1

プロランナー福田穣(ふくだじょう)選手のコラムを掲載。グローバル・スポーツ・コミュニケーション所属、世界的ランニングチーム「NN Running Team」に在籍する唯一の日本人ランナーとして、世界に挑戦を続ける福田選手の「今」を発信していきます。

プロランナーへの決意

「なぜ、このタイミングでプロなのか」

それは、自分自身の可能性を感じた上で実業団という枠の中では挑戦できない多くの壁を感じたから。

そもそもの始まりで言えば、2017年にMGC(※)の制度が導入されてから自分の目標や覚悟が明確になり、そこから2〜3年で飛躍的に記録が伸びてきました。

※ MGC(マラソン・グランド・チャンピオンシップ)
2020年東京オリンピックマラソン日本代表選考会として開催されたマラソン大会

第一回のMGCでは22位と惨敗しましたが、これまで到底同じスタートラインに立つことすら出来なかったメンバーと一緒に走れるようになってきて、自分にもチャンスがあると感じましたし、更に次を目指してビジョンがハッキリとしてきました。

言い方は悪いですが、今までなんとなく競技をしていて、これといった目標はなく、駅伝でチームに貢献する。自分の記録を更新する。そのような漠然とした感じで来ていた自分でした。

しかし、マラソンで「MGCを走りたい!」「MGCで勝ってオリンピックに出たい!」と強く思った所から、何かが変わりました。こんなに記録が伸びるなら、惨敗して悔しさを感じた自分なら……もっともっと厳しいトレーニングに励みもっと記録が伸びる!と、そう思ったのです。

挑戦への願望とジレンマ

それと同時に、日本という枠組に捕らわれず、海外のマラソンで日本ではない展開、強い選手たちと走りたいと思うようにもなりました。

そして、日本で入賞などを繰り返すうちに様々な海外レースの招待などを頂くようになりましたが、実業団選手であった自分はチームのレースの関係や業務の関係上で断るしかなく、そういったレースへの挑戦する機会を失いつつありました。

このような事が続いていく中で、何か自分の中でチャンスがあるのに、それを本気で掴みにいっていない自分にもどかしさを感じるようになったのです。駅伝は好きですが、駅伝シーズンとかぶってしまうワールドメジャーズのマラソンがある事もまた事実。

チームの駅伝があるから、自分が本気で走りたいと思うレースを諦めていくのは違うんじゃないだろうか。いつか引退した時に「本当に自分はやり切れたのだろうか?」「何か方法があったんじゃないか?」など、後悔が残るんじゃないかといったような思いが強く湧き上がったのです。

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